日本音響学会

音のなんでもコーナー

Q and A (146)

Q:

英文誌に投稿しようと思いますが、英文校閲制度とはどのようなものですか?

A:

英語ネイティブでない私たちが英語論文を書くときは英語表現にいろいろ苦心します。近くのネイティブに校閲をお願いできたり、勤務先で英文校閲してもらえる場合はよいのですが、それができないときには専門業者に依頼することもあるでしょう。日本音響学会では信頼ある校閲業者と契約を結んでおり、比較的低価格で投稿論文の英文校閲を行っております。

「掲載可」や「軽微な修正で掲載可」になった投稿原稿は原則としてすべてこの校閲を受けることになっております。料金は、校閲の度合いによって異なりますが、刷り上り換算で1頁当たり最大5,000円を著者にお支払いいただいております。それを超える分は学会が負担します。従って、例えば刷り上り6頁の論文で最大3万円が別刷り代などに加えて必要になります。校閲が軽微で済めば、これよりも安くなるわけです。すでに個人で校閲を受けている場合や、著者にネイティブが含まれていて十分に英文の推敲が行われている場合は、著者が投稿時に申し出れば、編集委員会でその可否を検討した上で学会の校閲を行わない例外を適用します。

校閲には約2週間かかります。校閲用のダブルスペースの原稿を提出いただいて、それに朱を入れたものを著者にお返ししております。著者はそれを参考に印刷用の最終原稿を作ります。ここで重要なことは、すでに査読は終わっており、最終原稿作成の責任は著者にあることです。他学会等での実績がある業者に校閲を依頼しておりますが、必ずしも100%その校閲結果に従う必要はありません。論文内容、その専門分野に最も詳しいのは著者自身ですから、校閲結果を参考に、著者の意図が正しく伝わる英文に仕上げていただければよいのです。当然ながら、査読時に指摘された採録の条件から逸脱するような修正は避けねばなりません。校閲業者も、明らかな文法的誤り以外は、「提案」として別の表現法を示したり、「この意味はこういうことか?それならこう書いたほうが良いが・・」とコメントするというような校閲の仕方をします。校閲結果をご覧いただくと次の論文を書くときに役立つことも多いかと思います。なお、校閲結果に対する質問など校閲業者と著者とのやりとりは、今のところできない契約になっております。

先にも述べましたが、この英文校閲制度は会員みなさんの会費による補助で成り立っております。著者となるときは、校閲制度を利用できる権利を有しているわけですから、ぜひ有効に活用して下さればありがたく思います。また、その結果として、英文誌ASTの質が向上し、世界へ確かな情報発信ができればと考えます。なお、この制度はまだ始めて間もないので、英文校閲に原稿を回す時期などを含めて、改善を行いながらより良い制度としていきたく思います。

投稿時にできるだけよい英文にしておくことが望ましいわけですが、意味の理解可能な英文であれば、この校閲制度によって出版時にはレベルアップするはずですから、みなさんの有益な研究成果を英文誌ASTへ積極的にご投稿ください。

(編集委員会)